学校教育とサービスデザイン

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とある中学校の先生から「先生方は教育や科目については専門家だけど、社会に出ると知らないことばかり。一度マーケティングについて勉強したい!」という相談がありました。このリクエストからマーケティングの基礎やAIDMA・4Pなどの知識の講義も考えました。

しかし先生方のインサイトを想定した時、もっと自分ごととして教育をマーケティング的に考えながらマーケティングを知っていただいた方が良いのではと思い「学校教育とサービスデザインのワークショップ」を提案しました。

目的は、生徒たちの満足度を高める授業や学校の在り方を思考するためです。人間中心的に授業や学校の在り方を思考してサービスデザインという考え方でディスカッションを繰り返すワークです。この内容を先生方に快く受け入れていただき「学校教育とサービスデザインワークショップ」を開催しました。

レジュメは

1、創造性の解放

2、マーケティングの入口

3、マーケティングを教育に置き換えると

4、サービスデザイン「カスタマージャーニー」について

5、グループワーク

6、発表と気づきの共有

カスタマージャーニーマップを作成しながらのディスカッションでは、生徒を主役にして朝礼、授業、昼休み、放課後というステップに分け、それぞれの場面で「生徒と学校のタッチポイント」「生徒の思考」「生徒のインサイト」「施策」「期待するリアクション」をグループでディスカッションしました。

普段は先生が生徒に教えるというスタンスですが、ここでは、人間中心(生徒)の思考をおこなうことで多くの発見や気づきがありました。とあるグループは「教育にイノベーションが必要です」という言葉も出てきました。

実は、私はセミナーの中で「イノベーション」という言葉は一回も使っていなかったのですが、先生からそのような言葉と発表があったことは感動的でした。「学校教育」と「サービスデザイン」という相入れないイメージのものを組み合わせることで、新しい視点が生まれる良い機会に繋がったのではと思います。